ソフトウェアと使用許諾契約
ソフトウェアの使用許諾契約とは、ソフトウェアを使用する際に必要な契約です。
これは、ソフトウェアの著作権者(通常は開発企業)が、使用者に対して特定の条件下でソフトウェアを使用する権利を許諾するものです。
この契約により、使用者はソフトウェアを正当に使用することができ、同時に開発者の利益および著作権が保護されます。
アクティベーション
ソフトウェアの使用許諾契約には、アクティベーションというプロセスが含まれることが多いです。
アクティベーションとは、ソフトウェアが正規の使用者によって使用されていることを確認するためのプロセスで、通常はソフトウェアをインストールした後、インターネット経由でソフトウェア開発者のサーバーに接続し、製品の正規性を確認します。
これにより、ソフトウェアの違法コピーの使用を防ぐことが可能になります。
サブスクリプション契約
また、近年ではサブスクリプション契約という形態も一般的になっています。
サブスクリプション契約では、使用者は一定の期間(例えば月額や年額)ごとにソフトウェアの使用料を支払い、その期間中はソフトウェアを自由に使用することができます。
この形態は、AdobeのCreative CloudやMicrosoftのOffice 365など、多くの大手ソフトウェア開発企業が採用しており、一定の料金で常に最新のソフトウェアを使用できるというメリットがあります。
ライセンス
ソフトウェアのライセンスとは、ソフトウェアの開発者または販売者が、そのソフトウェアを使用する権利をユーザーに与える契約のことです。
このライセンスは、ソフトウェアを法的に使用するための「許諾」であり、通常、ソフトウェアを購入するときに同時に得られます。
ボリュームライセンス
ボリュームライセンスは、複数のコンピュータでソフトウェアを使用することを許可するライセンスの形式です。
これは通常、企業や大学などの大規模な組織が、多くのユーザーが同じソフトウェアを使用する必要がある場合に適しています。
たとえば、100台のコンピュータにMicrosoft Officeをインストールすることを許可するライセンスなどが該当します。
サイトライセンス
サイトライセンスは、特定の地理的な場所(site:サイト)でソフトウェアを無制限に使用できるライセンスです。
これは、一つのビルやキャンパス全体など、特定の場所にあるすべてのコンピュータでソフトウェアを使用することを許可します。
CAL
CALは「Client Access License:クライアントアクセスライセンス」の略で、特定のサーバ上のソフトウェアやサービスに接続するクライアント(ユーザーやデバイス)ごとに必要なライセンスです。
たとえば、MicrosoftのWindows ServerやSQL Serverなどの製品では、サーバ自体のライセンスに加えて、このCALが必要となります。このCALにより、サーバー製品へのアクセスが合法的に許可されるというわけです。
たとえば、あなたがMicrosoftのWindows Serverを使用していて、そのサーバに10人のユーザーがアクセスする必要があるとします。
その場合、あなたは10のCALを購入する必要があります。これは、通常、ソフトウェアベンダーのWebサイトで購入でき、購入後にライセンスキーが提供されます。このキーをサーバソフトウェアに登録することで、ユーザーやデバイスがサーバに接続できるようになります。
関連用語
シュリンクラップ契約とは、ソフトウェアのパッケージを開封することによって契約が成立するとされる契約の形態を指します。
シュリンクラップとは、ソフトウェアのパッケージを覆っている透明なプラスチックフィルムのことを指し、このフィルムを開封することによって、パッケージ内に記載されている利用規約に同意したとみなされます。
この契約形態は、特に個人向けのソフトウェアの販売においてよく用いられます。ただし、消費者の保護を目的とした法律により、一部の国や地域ではこの契約形態が認められていない場合もあります。
フリーソフトウェアは、ユーザーが自由に使用、コピー、改変、配布することができるソフトウェアを指します。
ここでの「フリー」は価格の無料という意味だけでなく、ソフトウェアを「自由に」扱うことができるという点にも重点が置かれています。
フリーソフトウェアは、通常、ソースコードが公開されており、誰でもそのソフトウェアを学び、改良し、他人と共有することが可能です。
代表的な例には、LinuxオペレーティングシステムやFirefoxウェブブラウザがあります。